国家試験対策

第76回

①脂肪の合成を促進するのはどれか。(第98回)
  1. インスリン
  2. グルカゴン
  3. アドレナリン
  4. テストステロン
正解:1
  1. 通常体内では血糖値が高くなるとインスリンが分泌されて血糖値を下げる。インスリンは以下のような方法で血糖値の調節を図っている。
    • ①肝細胞でグルコース(血中のブドウ糖)を取り込ませてグリコーゲンを合成させる。
    • ②筋細胞でグルコースを取り込ませてグリコーゲンとして貯蔵させるとともに、タンパクを合成させるエネルギー源として糖を消費させている。
    • ③脂肪細胞で脂肪の合成を促し、そのエネルギー源としてグルコースが使われる。
  2. グルカゴンはインスリンとは反対に働く(拮抗作用)ホルモンである。肝細胞でグリコーゲンを分解し、また脂肪細胞を刺激して脂肪をグリセロールと脂肪酸に分解させて血糖値を上げている。
  3. アドレナリンはグルカゴンの分泌を高め、脂肪酸の代謝を促進させて血糖値を上げる。
  4. テストステロンは主要な男性ホルモンで、思春期の男子においては二次性徴を発現させたり、男性における筋の増強にも関与している。
②ナトリウムイオンが再吸収される主な部位はどれか。 (第102回)
  1. 近位尿細管
  2. Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉下行脚
  3. Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉上行脚
  4. 遠位尿細管
  5. 集合管
正解:1
尿細管は主に腎髄質にあって糸球体から集合管までをつないでいる。経路は設問の順番通り、近位尿細管→ヘンレのループ(下行脚→上行脚)→遠位尿細管→集合管と流れて、原尿から尿となっていく。
  1. 近位尿細管では原尿成分の多くが再吸収される。特にナトリウムイオン(Na+)は80%が再吸収され、他にブドウ糖、アミノ酸、水も再吸収されて血液に戻される。
  2. ヘンレの下行脚では主に水が再吸収される。
  3. ヘンレの上行脚ではNa+の一部が再吸収される。
  4. 遠位尿細管以降ではバソプレシンによって水の再吸収が、アルドステロンによってNa+の再吸収がそれぞれ促進される。
  5. 集合管では主に水の再吸収が促進され、この段階で尿量は原尿の1%にまで減少する。
③ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉が感染する細胞はどれか。(第102回)
  1. 好中球
  2. 形質細胞
  3. Bリンパ球
  4. ヘルパー〈CD4陽性〉Tリンパ球
  5. 細胞傷害性〈CD8陽性〉Tリンパ球
正解:4
  1. 好中球は白血球の一種で生体への感染防御を行う。
  2. B細胞(Bリンパ球)は液性免疫を担当する。抗原を認識すると、分裂・増殖して形質細胞に分化し、抗原に対する抗体を産生する。
  3. B細胞(Bリンパ球)は液性免疫を担当する。抗原を認識すると、分裂・増殖して形質細胞に分化し、抗原に対する抗体を産生する。
  4. ヘルパー(CD4陽性)T細胞は細胞表面にCD4受容体を持つ。HIVはCD4を持つ細胞に感染するウィルスである。
  5. 細胞傷害性(CD8陽性)Tリンパ球は細胞表面にCD8受容体を持ち、宿主にとって異物になる細胞(移植細胞、ウィルス感染細胞、がん細胞など)を認識して破壊する。

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