国家試験対策

第155回

①Aさん(48歳、男性)は、右眼の視野に見えにくい部位があることに気付き眼科を受診した。暗い部屋で見えにくいことはない。頭痛や悪心はない。Aさんの疾患を診断するのに必要な検査はどれか。2つ選べ。(第106回)
  1. 脳波検査
  2. 色覚検査
  3. 眼圧測定
  4. 眼底検査
  5. 眼球運動検査
正解:3・4

Aさんは視野の狭窄を主訴としており、緑内障や網膜剥離が考えられる。一般的には眼圧が上昇して頭痛や悪心を伴う原発閉塞隅角緑内障が多いが、眼圧が正常よりやや高値で自覚症状を訴えることがほとんどない原発開放隅角緑内障や、眼圧が正常の正常眼圧緑内障などもある。どれも視神経が障害され、視野の狭窄が認められ、失明に至ることもある。また、網膜剥離では眼圧が低下していることが多く、剥離した部分に相当する視野が欠損し、放置すれば失明に至ることもある。

  1. 脳波検査は脳の電気活動を測定・記録する検査である。この検査が有用なのは、てんかんと意識障害がある場合である。Aさんにはどちらも症状が認められないことから診断に必要ではない。
  2. 色覚検査は色覚異常者を検出する検査である。正常者には区別がつく色でも、異常者には区別しにくい色を使って、数字や文字、図形を用いて、異常の種類や程度を測る。Aさんには色覚異常に関する症状がないため必要ではない。
  3. 眼圧測定は、点眼麻酔後に眼圧計を角膜に当てて測定する圧平眼圧計や、空気を角膜に噴射する空気眼圧計などがある。Aさんには緑内障や網膜剥離が考えられるため、眼圧を測定する必要がある。
  4. 眼底検査は検眼鏡によって、網膜、脈絡膜、視神経乳頭を観察する方法である。Aさんには視神経異常や網膜剥離が考えられるため、眼底検査が必要である。
  5. 眼球運動検査は眼筋麻痺によって眼球運動が障害され、眼球に偏位が生じている場合などに用いる。ものが二重に見える複視を訴えることがあり、他覚的にも眼球偏位を認められる。Aさんには症状が認められておらず、診断に必要ではない。
②60歳の女性。関節リウマチで入院中。激しい関節痛が続き、夜も眠れず、1週前から元気がなくなり、食欲も低下してきた。「病気がつらくて・・・。耐えられない。生きていてもいいことがない。いっそいなくなってしまいたい」と言い始めた。この患者の症状はどれか。(第98回)
  1. 恐怖
  2. 行動抑制
  3. 自殺念慮
  4. 被害妄想
正解:3
  1. 恐怖とは現実または想像上の危険などに対する感覚のことである。
  2. 行動抑制ではなく自殺念慮につながる抑うつ状態である。
  3. 自殺念慮はいろいろな精神障害にみられるが、うつ病相に見られることが多い。その背景には気分のひどい落ち込みや罪悪感、絶望感などがある。「死にたい」や「自分は生きている価値がない」などの言動から自殺念慮を考える。
  4. 被害妄想とは他人から害される、といった被害的な一群の妄想で、関係妄想、被毒妄想、嫉妬妄想などがある。
③平成24年(2012年)の就業構造基本調査における65歳以上75歳未満の高齢者の就業について正しいのはどれか。(第106回)
  1. 女性では就業している者の割合は40%以上である。
  2. 就業していない者よりも就業している者の割合が多い。
  3. 就業していない者のうち40%以上が就業を希望している。
  4. 就業している者のうち非正規職員・従業員の割合は成人期より多い。
正解:4
  1. 65~69歳の女性で就業している者の割合は29.8%で、70~74歳の女性で就業している者の割合は18.0%である。
  2. 高齢者の中で就業している男性は27.9%で、女性は13.2%である。就業していない者の割合が多い。
  3. 就業していない者のうち就業を希望している高齢者は、65~69歳は男女ともに10%程度で、70~74歳も男女ともに10%程度である。65~69歳の就業している者のうち、非正規職員・従業員の割合は78.0%である。70~74歳の就業している者のうち、非正規職員・従業員の割合は72.4%で、成人期より多い。
  4. 65~69歳の就業している者のうち、非正規職員・従業員の割合は78.0%である。70~74歳の就業している者のうち、非正規職員・従業員の割合は72.4%で、成人期より多い。

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