国家試験対策

第226回

①甲状腺癌のために甲状腺全摘術と頸部リンパ節郭清術とを受けた患者の術後管理で正しいのはどれか。(第102回)
  1. 甲状腺クリーゼの観察をする。
  2. 嗄声のある間は経口摂取を禁止する。
  3. ドレーンからの乳び漏の有無を観察する。
  4. テタニーが生じた場合は副甲状腺ホルモンを補充する。
正解:3
  1. 「甲状腺クリーゼの診断基準(第2版)」によると、甲状腺クリーゼとは、甲状腺機能亢進症の患者で、未治療、もしくは甲状腺ホルモンのコントロールが不良な患者に、何らかの強いストレスが加わった際に発症する、生命の危機に直面した病態を指す。最近は術前治療により機能を正常化させて手術するためまれである。
  2. 術後、発声の状態や嗄声に注意する必要はあるが、経口摂取を禁止する必要はない。
  3. リンパ節郭清を行った場合にリンパ管を損傷していると、術後の食事が開始された後、小腸で吸収された脂肪が溶け込んだリンパ液がドレーンから排液されることがある。これを乳び漏と呼ぶ。リンパ管を損傷していることが考えられるので、観察は重要である。
  4. テタニーは低カルシウム血症が原因で起こるため、カルシウム製剤を投与する。

甲状腺全摘後の術後合併症には、術後出血、呼吸困難、テタニー、嗄声・嚥下障害などがある。

②甲状腺右葉切除術後1日目の患者への説明で適切なのはどれか。(第97回)
  1. 「手指は数日しびれます」
  2. 「今日は声を出さないでください」
  3. 「ネックカラーで首を固定して歩きます」
  4. 「むせないようにゆっくり食べてください」
正解:4
③二次性高血圧症の原因となるホルモンはどれか。(第109回)
  1. アルドステロン
  2. ソマトスタチン
  3. グルカゴン
  4. メラトニン
正解:1
  1. アルドステロンは副腎皮質から分泌される。腎尿細管に作用してナトリウムと水の再吸収を調節することで血圧を左右することができる。過剰に分泌されると血圧が上昇する。
  2. ソマトスタチンは視床下部、膵臓、消化管などから分泌される。胃液分泌の抑制など機能は多彩だが、血圧に関与する証拠は報告されていない。
  3. グルカゴンは膵臓から分泌される。主な作用は血糖値の上昇である。
  4. メラトニンは松果体ホルモンであり、主な作用は睡眠の誘発で、光刺激により分泌が抑制される。

二次性高血圧症について準備不足だった受験生でも、「血圧に関与するホルモンはどれか?」という問題であることに気がつけば正答が可能である。

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