国家試験対策

第236回

①Aさんに鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルを挿入した。その直後、Aさんに呼吸困難が出現した。最も優先される検査はどれか。(第100回)
  1. 胸部CT
  2. 心電図<ECG>
  3. 気管支鏡検査
  4. 胸部エックス線撮影
正解:4
②脳出血の後遺症で左片麻痺と嚥下障害のある患者の家族に、食事介助の指導を行うときの説明で適切なのはどれか。(第106回)
  1. 「食材にこんにゃくを入れると良いですよ」
  2. 「体を起こしたら、左の脇の下をクッションで支えましょう」
  3. 「口の左側に食べ物を入れるようにしましょう」
  4. 「飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配はありません」
正解:2
  1. 「食材にこんにゃくを入れると良いですよ」
    こんにゃくは水分とうまく混ざらず食塊をつくりにくいため、嚥下障害のある患者には誤嚥の危険が高い。よって、食材にこんにゃくを入れるという説明は適切ではない。
  2. 「体を起こしたら、左の脇の下をクッションで支えましょう」
    左片麻痺があるため、食事の際にベッドをギャッチアップして上体を起こすと、上半身は左側に倒れてしまうことが予測される。よって、体を起こした際に左の脇の下にクッションを入れて支えるのは適切な説明である。
  3. 「口の左側に食べ物を入れるようにしましょう」
    左片麻痺があることから、口腔内にも左側麻痺があると考えられる。食事介助で口腔内の左側に食べ物を入れると、麻痺のためうまく口腔内で食塊をつくることができずそのまま飲み込んでしまい、誤嚥する可能性が高い。
  4. 「飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配はありません」
    飲み込むときに咳が出る誤嚥を顕性誤嚥、咳が出ない無自覚な誤嚥を不顕性誤嚥という。この患者には不顕性誤嚥が生じるリスクもあるため、飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配がないという説明は適切ではない。

麻痺による嚥下障害がある患者への食事介助では、麻痺が体位保持と嚥下にどう影響するのかに着目する。

③中心静脈栄養法<TPN>で高カロリー輸液を用いる際に、起こりやすい合併症はどれか。(第109回)
  1. 高血圧
  2. 高血糖
  3. 末梢静脈炎
  4. 正中神経麻痺
正解:2
  1. 高血圧
    高カロリー輸液は高濃度のブドウ糖を含むので、高血糖による高浸透圧利尿により循環血液量が減少する可能性がある。その場合には血圧が低下しやすい。また、急速あるいは過量滴下となった場合には肺水腫の恐れがあり、急性左心不全からの心拍出量低下による血圧低下が考えられる。
  2. 高血糖
    高カロリー輸液は高濃度のブドウ糖を含むので高血糖による高浸透圧利尿、口渇が起こることがある。その他には重症の代謝性アシドーシスが起こることがある。アシドーシスの予防のためにビタミンB1を補充するが、補充していても高齢であったり、腎不全や感染症があると発症することがある。
  3. 末梢静脈炎
    中心静脈からの輸液では末梢静脈炎は起こらない。末梢静脈炎は末梢静脈からの栄養法(点滴)の場合に起こる可能性がある。
  4. 正中神経麻痺
    中心静脈にカテーテルを挿入する際に機械的外傷、血腫による神経の圧迫または血管外に漏出した薬液の神経毒性による神経損傷の恐れがあるが、高血糖の頻度には劣る。

中心静脈からの栄養法は末梢静脈から与薬できない薬剤や、高カロリー輸液の与薬のために行われる。

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